Shinya talk

     

 

2019/12/26(Thu)

みなさんよいお年を。(CatWalkより転載)

せっかくクリスマスソング「スマイル」で2019年のさまざまな汚濁を洗い流したところだが、この年末はやはり最後の汚濁の締めくくりと言うべきものが再発生しているようだ。


例の秋元司自民党衆議院議員の収賄容疑の逮捕のことである。
この案件は一見カジノ誘致に絡む単純な収賄事件のように見える。
だがこの安倍政権の極めて高度な政治手法と言うべきか、と言うよりこの案件は安倍政権お得意の保身のための極めて込み入ったひとつの政治詐術のように船長の目には映るのだ。


というのは11月末あたりから小泉進次郎にまつわる大きなスキャンダルが出るぞ出るぞという噂がメディアの水面下でささやかれていたのが船長の耳に入っていたが、そのスキャンダルが今週の週刊文春のトップ記事、つまり政党交付金による政治資金を知り合いの訳もわからぬ幽霊会社に4千300万円もの発注をかけ、その大半をキックバックさせたと言う税金収奪スキャンダル、と言うより犯罪と言うべき案件だったわけだ。


だがこの週刊文春の記事が出る直前に秋元議員がまさに超特急と言えるべき速さで東京地検によって逮捕された。
船長にはこの両者の関係がタコが自分の足を敵に差し出して自分の身を守ると言うタコサバイバルと言うふうに見えてしまうのである。


つまり秋元議員の逮捕は確実に小泉進次郎の事件を打ち消すべきスピンコントロールとして機能しているわけであり、週刊文春の記事が出た直後の今日のテレビのワイドショーは秋元議員逮捕一色である。


ではなぜ小泉進次郎のスピンコントロール役として人身御供のごとく自分の党の議員の首を差し出したのか。


そこには桜を見る会のみならず自民党のさまざまな不祥事に対して地検が一切動かないと言う世間の批判によって地検は大きなストレスを抱え込んでいるという背景がある。
つまり地検は自民党の本丸へさえ手を突っ込んだのだと言う、この実績を与え、ガス抜きをすることが必要と判断されても決しておかしくはない時期に来ているのだ。


船長の憶測が当たっているとするならこの人身御供となった秋元議員は小物であり、彼の逮捕は自民党本体に大きなダメージを負わせるものではない。
つまり差し当たって生きるには必要ではないタコの足なのである。


だがその能力はあるか無いかは別として次期総裁候補として名前の上がっている小泉進次郎の政治生命を奪うやもしれないスキャンダルは、自民本体に大きなダメージを与えてしまうわけだ。


この自民党と言う政党は懐が深いと言うべきか、自身の身を切り落とすタコのサバイバルもどきの行動さえ手法のひとつとして消化する巧みを弄する。


そんなことを考えていると今の今、秋元議員のカジノ疑獄を仕掛けたのは安倍側近という記事がネットに出た。


船長、ちょっとニヤリとしたがどうもほろ苦いニヤリではある。